小さな修繕から新築まで、「車で15分圏内」の距離感を強みに。地域の安心と暮らしを支えます!【代表 渡部司氏】
株式会社ハンズワタベ
寺泊の製材所から燕市へ
100年を超える家づくりの歴史
曽祖父が寺泊で製材所を構え、やがて材木店として地域の大工さんや住民へ木材を届けるところから歴史が始まりました。戦後の住宅需要が伸びる中で、私たちは“家をつくる材料を届ける存在”として地域に根を張ってきた会社です。
しかし「木材を売るだけでは、お客さまの“暮らし”に届かない」。現会長はそう考えました。修理や増改築の相談にその場で応えたい、建てた後の困りごとにも継続的に寄り添いたい__その思いから、材木店から“工務店”への業態転換を決断。拠点も燕市へ移し、地域の相談にすぐ動ける体制を整えてきました。ただ事業の形を変えただけではなく、“暮らしのそばにいる存在”へと歩みを進めたのです。
私自身は、物心ついた頃から家の一部が事務所という環境で育ちました。
学生時代の長期休みになると建築現場の掃除、資材運搬、石膏ボード張りの手伝い……当時は“やらされ”感しかありませんでしたが、その時の経験は入社後の経験に大いに役立ちました。このような経験から、進路は自然と家業へ向かいました。
一方で、家業の外の価値観にも触れたい思いがあり、進学時にカナダへ留学しました。 多文化環境で出会った「まず相手の話を聴く姿勢」は、いまの私の土台です。帰国後は茨城で就職しましたが、新卒入社したその会社で「和議申請」に直面。 いつものように出社した日に、「会社が経営困難に陥った」と報告があり、それまで現場で一緒に働いていた先輩社員や同僚たちと共に突然職を失い、深刻な状況を目の当たりにした経験は、のちに経営の判断軸を形成する大きな材料になっています。
木材を扱う会社から、暮らしを支える会社へ__その流れの中で育った自分の原点は、「地域に近いところで、お客様の声に耳を傾けること」です。
しかし「木材を売るだけでは、お客さまの“暮らし”に届かない」。現会長はそう考えました。修理や増改築の相談にその場で応えたい、建てた後の困りごとにも継続的に寄り添いたい__その思いから、材木店から“工務店”への業態転換を決断。拠点も燕市へ移し、地域の相談にすぐ動ける体制を整えてきました。ただ事業の形を変えただけではなく、“暮らしのそばにいる存在”へと歩みを進めたのです。
私自身は、物心ついた頃から家の一部が事務所という環境で育ちました。
学生時代の長期休みになると建築現場の掃除、資材運搬、石膏ボード張りの手伝い……当時は“やらされ”感しかありませんでしたが、その時の経験は入社後の経験に大いに役立ちました。このような経験から、進路は自然と家業へ向かいました。
一方で、家業の外の価値観にも触れたい思いがあり、進学時にカナダへ留学しました。 多文化環境で出会った「まず相手の話を聴く姿勢」は、いまの私の土台です。帰国後は茨城で就職しましたが、新卒入社したその会社で「和議申請」に直面。 いつものように出社した日に、「会社が経営困難に陥った」と報告があり、それまで現場で一緒に働いていた先輩社員や同僚たちと共に突然職を失い、深刻な状況を目の当たりにした経験は、のちに経営の判断軸を形成する大きな材料になっています。
木材を扱う会社から、暮らしを支える会社へ__その流れの中で育った自分の原点は、「地域に近いところで、お客様の声に耳を傾けること」です。
「車で15分圏内」で築く安心
小さな修繕から新築まで
現在、ハンズワタベは新築住宅、リフォーム、リノベーション、不動産仲介と幅広く手がけています。どの分野に特化するのではなく、すべてをバランスよく取り扱うことが特徴です。そもそも私たちの仕事の始まりは、小さなリフォームからでした。ドアノブの交換や障子の張り替えといった暮らしの細かな修繕。そこからお客様との関係が広がり、やがて新築や大規模リフォームへと発展してきました。
営業エリアを「車で15分圏内」と決めているのも大きな特長です。かつては新潟市や亀田方面まで足を運んでいましたが、往復の移動に時間がかかり、迅速な対応が難しくなるという課題がありました。そこで、地域を絞り込むことで、お客様からの依頼にすぐ駆けつけられる体制を整えたのです。この距離感なら、現場のついでに立ち寄ることもでき、修繕や点検を後回しにしなくて済みます。お客様にとっても、職人にとっても、そして私たちにとっても最も良い形だと考えています。
また、施工に携わる協力会社とは「マナー契約」を交わしています。年に一度、考え方に賛同できるかどうかを確認し、お互いが納得したうえで関係を続ける仕組みです。単に安さや便利さで選ぶのではなく、理念を共有できるパートナーと共に仕事を進める。だからこそ、工事が終わってからも安心して暮らしていただけるのです。
さらに「道具箱訪問」と呼ぶ独自の取り組みも続けています。大工の道具で対応できる範囲なら、1時間以内の作業を無償で行うサービスです。お客様に忘れられないための接点づくりであり、クレーム予防にもつながっています。訪問を楽しみにしてくださる方も多く、建てた後も“顔の見える関係”を続けることが私たちの強みになっています。
営業エリアを「車で15分圏内」と決めているのも大きな特長です。かつては新潟市や亀田方面まで足を運んでいましたが、往復の移動に時間がかかり、迅速な対応が難しくなるという課題がありました。そこで、地域を絞り込むことで、お客様からの依頼にすぐ駆けつけられる体制を整えたのです。この距離感なら、現場のついでに立ち寄ることもでき、修繕や点検を後回しにしなくて済みます。お客様にとっても、職人にとっても、そして私たちにとっても最も良い形だと考えています。
また、施工に携わる協力会社とは「マナー契約」を交わしています。年に一度、考え方に賛同できるかどうかを確認し、お互いが納得したうえで関係を続ける仕組みです。単に安さや便利さで選ぶのではなく、理念を共有できるパートナーと共に仕事を進める。だからこそ、工事が終わってからも安心して暮らしていただけるのです。
さらに「道具箱訪問」と呼ぶ独自の取り組みも続けています。大工の道具で対応できる範囲なら、1時間以内の作業を無償で行うサービスです。お客様に忘れられないための接点づくりであり、クレーム予防にもつながっています。訪問を楽しみにしてくださる方も多く、建てた後も“顔の見える関係”を続けることが私たちの強みになっています。
試練が教えてくれたこと
努力で信頼を築く
入社したばかりの頃、私は人一倍働くことを選びました。社長の息子だからと甘く見られたくなかったからです。量で追いつき、現場で学び、とにかく必死に食らいつきました。
入社して 3 年ほど経ち、自分達がお客様の夢を形にするという崇高な仕事についていることに誇らしく思えるようになりました。また自分が子供の頃、父が曜日関係なくほとんど家庭にいられなかった理由がわかった気がしました。燕市という新しい地域でお客様を増やす為、そしてそのお客様の夢の実現の為であれば、家族の時間が犠牲になってしまっていた事を理解しました。
私の経営観を大きく変えたのは、ある講演で耳にした言葉でした。
「経営のために人が必要なんじゃなくて、経営は人の幸せのために必要なんだ」
その一言が胸に刺さりました。売上や効率のために人が必要なのではなく、人の幸せのために経営がある。社員も、お客様も、協力業者も、すべての判断は“人”を起点にしなければならない。そう強く感じました。
それ以来、私は自分の行動や言葉に常に自戒を込めています。一般的に、人はお金の使い方や言葉の端々から、その人がどんな価値観か、を判断します。 だからこそ、経営者としての立ち居振る舞い一つひとつが会社の姿勢に直結すると肝に銘じています。
入社して 3 年ほど経ち、自分達がお客様の夢を形にするという崇高な仕事についていることに誇らしく思えるようになりました。また自分が子供の頃、父が曜日関係なくほとんど家庭にいられなかった理由がわかった気がしました。燕市という新しい地域でお客様を増やす為、そしてそのお客様の夢の実現の為であれば、家族の時間が犠牲になってしまっていた事を理解しました。
私の経営観を大きく変えたのは、ある講演で耳にした言葉でした。
「経営のために人が必要なんじゃなくて、経営は人の幸せのために必要なんだ」
その一言が胸に刺さりました。売上や効率のために人が必要なのではなく、人の幸せのために経営がある。社員も、お客様も、協力業者も、すべての判断は“人”を起点にしなければならない。そう強く感じました。
それ以来、私は自分の行動や言葉に常に自戒を込めています。一般的に、人はお金の使い方や言葉の端々から、その人がどんな価値観か、を判断します。 だからこそ、経営者としての立ち居振る舞い一つひとつが会社の姿勢に直結すると肝に銘じています。
お客様と社員に寄り添う
“人の幸せのために経営を”
リフォーム工事の最中、境界ブロックの施工を巡ってトラブルが起きたことがありました。そのとき、お施主さまが私たちの代わりに隣家へ説明をしてくださったのです。普段から顔を出し、関係を重ねてきたからこそ「味方になってくれる」。そんな信頼が形になった出来事でした。地域に根ざして仕事をする意味を、改めて感じた瞬間です。
社内では、社員25名全員の名前と誕生日を覚え、直筆のメッセージを自宅へ届けています。本人だけでなく、ご家族にも「会社のあたたかさ」が伝わるように。コロナ禍で減っていた会食も、最近は意識的に場をつくるようにしました。学んだのは「社長の稚拙なコミュニケーションが、業績にまで影響する」という現実です。だからこそ小さなことを大切にしています。お客様へのコミュニケーションも大事ですが、社員へのコミュニケーションも意図的に計画的に取るように心がけています。
若手の挑戦も積極的に後押ししています。現場監督として入社した社員が「大工になりたい」と言えば、社内転職を認め、現場に送り出しました。職人の世代間ギャップは価値観の違いから生まれますが、それを埋めるのも会社の役割です。30〜40代の外注大工の現場に若手を参加させ、実際の仕事を学べる環境を整える。未来を担う人材が育つよう、環境そのものを設計するのも、私たちの責任だと考えています。
社内では、社員25名全員の名前と誕生日を覚え、直筆のメッセージを自宅へ届けています。本人だけでなく、ご家族にも「会社のあたたかさ」が伝わるように。コロナ禍で減っていた会食も、最近は意識的に場をつくるようにしました。学んだのは「社長の稚拙なコミュニケーションが、業績にまで影響する」という現実です。だからこそ小さなことを大切にしています。お客様へのコミュニケーションも大事ですが、社員へのコミュニケーションも意図的に計画的に取るように心がけています。
若手の挑戦も積極的に後押ししています。現場監督として入社した社員が「大工になりたい」と言えば、社内転職を認め、現場に送り出しました。職人の世代間ギャップは価値観の違いから生まれますが、それを埋めるのも会社の役割です。30〜40代の外注大工の現場に若手を参加させ、実際の仕事を学べる環境を整える。未来を担う人材が育つよう、環境そのものを設計するのも、私たちの責任だと考えています。
“住み継ぐ”時代への挑戦
これからも「暮らしのそばにいる工務店」へ
新築需要が減少する一方で、空き家は年々増えています。背景には相続や遠方に住む子世代の事情など、全国的な社会問題がありますが、この地域も例外ではありません。私たちはそうした状況を踏まえ、「中古住宅を仕入れてリフォームし、再び市場に戻す」という新しい取り組みを始めました。
新築では手が届きにくいお客様も、良質な中古住宅なら選択肢が広がります。適切に直すことで建物は再び価値を持ち、暮らしを支える存在になります。「モノ」を大切に使う「価値観」が広がっている今、住まいの循環を地域の中で生み直すことこそ、私たちの役割だと考えています。
この取り組みを支えるのは、不動産部とリフォーム部の連携です。仕入れから企画、施工、販売、アフターまでを一貫して担うことで、安心して住み継げる体制を整えていきます。そして営業エリアを「車で15分」に絞っているからこそ、販売後のアフターケアや暮らしの相談にもすぐ対応できます。
これからも「建てる」だけでなく「住み継ぐ」まで責任を持つ会社でありたい。地域に根差した工務店として、暮らしのそばで寄り添い続けます。
新築では手が届きにくいお客様も、良質な中古住宅なら選択肢が広がります。適切に直すことで建物は再び価値を持ち、暮らしを支える存在になります。「モノ」を大切に使う「価値観」が広がっている今、住まいの循環を地域の中で生み直すことこそ、私たちの役割だと考えています。
この取り組みを支えるのは、不動産部とリフォーム部の連携です。仕入れから企画、施工、販売、アフターまでを一貫して担うことで、安心して住み継げる体制を整えていきます。そして営業エリアを「車で15分」に絞っているからこそ、販売後のアフターケアや暮らしの相談にもすぐ対応できます。
これからも「建てる」だけでなく「住み継ぐ」まで責任を持つ会社でありたい。地域に根差した工務店として、暮らしのそばで寄り添い続けます。
会社情報
会社名略称. | 株式会社ハンズワタベ |
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勤務先名 | 営業本部(本社)、LIXILリフォームショップハンズワタベ三条店、寺泊支店、不動産パークつばめ |
理念・使命 | 「地域の人との生涯づきあい」 |
本社住所 | 新潟県燕市蔵関55番1 |
代表者名 | 代表 渡部 司様 |
1年後〜3年後の目標 | 空き家の再生モデルを地域の中で形にしていきます。まずは数件の実証から始め、2年目には安定して供給できる仕組みに。3年目には“半径15分圏内”で住まいの循環をつくれるように育てていきたいと考えています。 |
こんな人に会いたい | 素直に学び、感謝を忘れず、努力を続けられる人と一緒に働きたいです。経験や肩書よりも「地域の暮らしに寄り添いたい」という気持ちを大切にしています。ぜひ一緒に働きましょう。 |
事業内容 | 新築住宅の設計・施工/リフォーム・リノベーション/不動産事業/地域密着型サービス |
メッセージ | こちらをもご覧ください! 【HP】https://www.hands-watabe.co.jp/ 【Instagram】@handswatabe ハンズワタベは「地域の人との生涯づきあい」を掲げ、 地元のお客様を第一に仕事を行っています。 営業エリア:燕市・寺泊・弥彦・三条市 |
取材者情報
今回の社長へのインタビュアーのご紹介です。
「話を聞きたい!」からお問い合わせを頂いた場合は運営会社の株式会社採用戦略研究所を通して、各インタビュアー者よりご連絡させて頂きます。
取材者名 | ㈱採用戦略研究所 小林 |
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住所 | 新潟県長岡市山田3丁目2-7 |
電話番号 | 070-1476-9740 |
事務所HP | https://rs-lab.jp/ |