未来志向経営者インタビューサイト「新潟社長図鑑」

発酵する情熱、進化する科学__植物性乳酸菌のパイオニアが描く未来。おいしさとやさしさで、世界の食卓に笑顔を。【代表 江川穰氏】

株式会社バイオテックジャパン

“いいものを加える”という発想から始まった

私たちの原点

株式会社バイオテックジャパンの物語は、1994年に始まりました。
当時の食品業界では、“悪いものを取り除く(殺菌)”技術が主流。
「これからは、悪いものを減らすよりも良いものを加える時代だ」として選ばれたのが、植物性乳酸菌です。

ヨーグルトやチーズで知られる動物性乳酸菌とは異なり、植物や穀物、果物の発酵に適した乳酸菌。
今の時代が求める「低糖質・低脂質・高食物繊維」といった食生活に、自然と寄り添える存在でした。

「殺菌の技術から、発酵の技術へ」。
“悪いものをなくす”ではなく、“良いものを生み出す”力で人の健康を支える。
その信念を胸に、私たちは今日まで挑戦を積み重ねてきました。

お米から、世界の食卓へ

低たんぱく米がつなぐ、健康とやさしさの輪

私はリーマンショックの渦中で家業であるバイオテックジャパンに入社しました。
高校生のころからアルバイトで関わっていたので、職場にも人にも自然と愛着があったんです。
リーマンショックで稼ぎ頭であった高級製菓製パン向けの素材の受注が無くなり、低たんぱく食へ事業転換している時期でした。

入社後は製造部で技術を学びながら生産計画や工程見直しを行い生産効率を高めることに注力しました。
また、売上増加のために新規OEM獲得や直販体制を整えてきました。利用者の声が聞けないメーカーに未来はないということから、「お客様にファンになってもらう」を合言葉に直販体制を構築してきました。コロナ禍で病院経由の販売が落ち込む中、成長できたのは直販でお客様と繋がっていたことが大きいです。

私たちの“低たんぱく米”は、いまや腎臓病の食事療法に欠かせない存在になっています。
国内シェアは約7割。さらに、その技術を応用して開発した低たんぱくパンは、業界内シェアほぼ100%という高い評価をいただいています。海外からの需要もあり、中国やフィリピンにも技術支援をしています。欧米からも輸出の問い合わせが増えてきました。

「誰かの食卓に、安心しておいしいごはんを届ける」
その想いこそが、私たちがこの仕事を続ける理由です。

“幸せを届ける技術”

発酵の力で、食べる喜びをすべての人へ

私たちバイオテックジャパンの強みは、植物性乳酸菌による発酵技術にあります。
野菜・果物・穀物など、幅広い素材を発酵させることができるのが特徴です。

乳酸菌は“生き物”。
素材や目的にあわせて、その乳酸菌をどう組み合わせ、どう働かせるかによって、発酵の結果はまったく変わります。数百株もの菌を一つひとつ発酵させ、評価し、またやり直す。まさにトライアンドエラーの連続です。その地道な積み重ねの先にこそ、新しい発見が生まれます。

けれど、私たちが追い求めているのは「技術の完成」ではありません。その先にある、人の喜びです。

たとえば、腎臓病などで食事制限がある方にも、焼きたてのおいしいパンを届けたい__。
そんな想いから生まれたのが、家庭で焼ける低たんぱくパンブレンド粉でした。

発売後してPKU(フェニルケトン尿症)という病気で生まれつき、たんぱく質の摂取を制限されているお子さんのお母さん達からメッセージやSNSでの投稿がありました。

「焼きたてのパンで食べさせてあげれて嬉しいです。」
「いろいろなアレンジが出来て嬉しい」
「パン屋さんごっこがしたい」

どのメッセージも“食べることの喜び”と“お母さんの愛”が溢れていました。

私は思いました。
私たちがつくっているのは、ただの「食品」ではない。“幸せを届ける技術”なんだ。

発酵の力で、人の健康を守り、日常に小さな喜びを届ける。それが、私たちが研究を続ける理由です。

社員を中心に据えた組織づくり

「自分の人生の主役は自分」

管理職になった頃に読んだ本で、“社員が結婚できるかどうかは経営者の責任だ”という言葉が心に残っています。社員が結婚できるだけの給与水準を整え、家庭を築ける時間や環境をつくり、人として成長できる場を用意する__この3つを満たしてこそ、“社員の人生に責任を持つ会社”だと感じています。
だからこそ、「結婚しました」「子どもが生まれました」と報告を受けるたびに、経営者としての喜びを実感します。

バイオテックジャパンでは「社員を中心に据えた組織づくり」を掲げ、3つの人材ポリシーを共有しています。
1,主体的に考え、挑戦し続ける
2,共に学び、共に成長する
3,BTJファンと喜びを分かち合う
  ※BTJファン=BioTechJapanの社員、お客様、取引先、地域等関わる人たち

「自分の人生の主役は自分。」__そんな想いを胸に、社員一人ひとりが主体的に動く風土が根づいています。近年では、“発酵×お米”の延長線上で酒造業の承継にも挑戦し、社員が自ら杜氏(とうじ)となり、新しい日本酒を開発しました。不安やプレッシャーもあったかと思いますが、初めて仕込んだお酒をイベントに出展した際にお客様に「おいしい!」と言ってもらえた瞬間、その社員の顔が本当に誇らしげだったのを覚えています。

“発酵”とは、微生物が生き、変化を重ね、やがて豊かな香りと味わいを生むこと。
人も同じです。時間をかけて、仲間と共に発酵していく。そんな組織であり続けたいですね。

世界の健康と幸せを支える

これからの挑戦

これからの時代は、「おいしさ」と「健康」が両立する食文化を、どう次の世代へつないでいくかが問われると思っています。私たちバイオテックジャパンの使命は、まさにその“橋渡し”をすること。発酵の力で、人々の健康と日常の幸せを支えていきたいと考えています。

創業以来、私たちは「発酵」という技術を通じて、“悪いものを減らす”から“良いものを与える”へと価値の転換を続けてきました。
これまで培った植物性乳酸菌の研究や、低たんぱく食品の技術をさらに進化させ、国内だけでなく世界中の人々の健康に貢献できる企業を目指しています。

実際に、アジアや欧米では腎臓病患者や糖尿病患者の増加が大きな社会課題になっています。
「発酵」「お米」「植物性乳酸菌」という日本発の技術を活かし、世界の人々に“食べる喜び”と“生きる力”を届けたい__その想いで、海外展開にも積極的に取り組んでいます。

また、技術だけでなく人づくりの面でも挑戦を続けたいと思っています。
社員一人ひとりが、自分の仕事に誇りを持ち、社会に価値を届ける実感を持てるように。

“おいしい”の先にある、“やさしい未来”をつくる。
それが、私たちバイオテックジャパンのこれからの挑戦です。

会社情報

会社名略称. 株式会社バイオテックジャパン
勤務先名 株式会社バイオテックジャパン
本社住所 新潟県阿賀野市勝屋字横道下918-112
代表者名 代表取締役社長 江川 穰様
1年後〜3年後の目標 まず、社員が安心して働ける環境づくりをさらに進めていきたいと思っています。
現在の年間休日は111日ですが、来年からは120日に増やしたいと考えています。
休日が増えても生産量や売上が落ちることがないよう、今は全員で知恵を出し合いながら「効率と働きやすさの両立」に取り組んでいます。
一人ひとりが工夫を重ね、みんなで会社をより良くしていく__その意識を持ち、自信につなげてほしいと思っています。

また、営業面では「お米から健康を」をテーマに、新しい商品を次々と打ち出していきたいです。
低たんぱく米や低糖質ごはんなど、特殊なごはんを作れる企業は全国的にも少なく、私たちの強みでもあります。“お米を食べない健康”ではなく、“お米を食べることで健康になる”という発想で、食生活をより豊かにできる商品開発を進めていきます。

そして、自分たちの技術や魅力をもっと多くの人に知ってもらうために、SNSや発信の仕方も工夫していきたいですね。これからは新潟から全国へ、そして世界へ。発酵とお米の力で、人々の健康と笑顔を広げていけるよう挑戦を続けていきます。
こんな人に会いたい 一緒に働く仲間には、「主体的に考え、共に学び、成長できる人」を求めています。
自分の人生を自分で動かす力を持っている人。
そして、仲間と協力しながら、チームとして前に進める人。

難しいこともたくさんありますが、同じ方向を見て、一緒に工夫し、楽しみながら挑戦していける。
そんな人と出会えたら嬉しいですね。
事業内容 植物性乳酸菌の専門メーカー/研究開発・製造・品質管理・営業
メッセージ こちらもご覧ください!
【HP】https://www.biotechjapan.co.jp/

取材者情報

今回の社長へのインタビュアーのご紹介です。
「話を聞きたい!」からお問い合わせを頂いた場合は運営会社の株式会社採用戦略研究所を通して、各インタビュアー者よりご連絡させて頂きます。

取材者名 ㈱採用戦略研究所 小林
住所 新潟県長岡市山田3丁目2-7
電話番号 070-1476-9740
事務所HP https://rs-lab.jp/

話を聞きたい!