未来志向経営者インタビューサイト「新潟社長図鑑」

外食は“いちばん身近な娯楽”。株式会社クワッドフーズから、常識を超える挑戦を。【代表 山田喜嗣氏】

株式会社クワッドフーズ

原点

未経験から始まった飲食の道

サラリーマン時代、私はホテルの運営に携わっていました。9割が同じお客様という“常連ホテル”をつくれたことが、今の原点です。その後、勤めていた会社の新規飲食事業を任され、未経験のまま人を集め、一店舗、二店舗、三店舗……と展開。そこで「味はプロに任せる。自分は“また来たくなる理由”をつくる」という役割を掴みました。

会社を離れて3か月後、2012年12月3日に株式会社クワッドフーズを設立。翌年3月、新潟駅前に『ゆずりは』をオープンしました。「激戦区で通用しなければ潔く次を考える」__そう腹を括って飛び込みました。タイミングはアベノミクスの追い風。高級食材を“手の届く価格”で楽しめる店として、最初の一歩を刻みました。

展開と強み

“選ぶ・磨く・届ける”に特化する

現在、クワッドフーズでは県内外に7店舗の居酒屋を展開し、居酒屋本来の楽しさと魅力を発信しています。
店舗運営で培った経験を活かし、厨房機器の販売や導入サポートを行うことで、飲食業に携わる方々を支えるほか、デザインやマーケティングにも力を入れ、集客からブランディングまで一貫した提案を可能にしています。
飲食とビジネスの両面から、お客様と地域に喜ばれる価値を届けることがクワッドフーズの使命です。

自社業態に加え、時代に合う“良いフランチャイズ”を選び、接客力と運営力で磨き、地域に届ける__そんな戦い方を続けてきました。

その中で出会ったのが、馬肉専門店という新しいジャンルです。馬刺しだけではない、ステーキや唐揚げまで広がる馬肉の世界に心底驚きました。新潟には専門店が一軒もない。ならば私たちがやる。その結果、オープン3か月で満席続きに。

新規出店ではデジタル(リスティング/SNS/WEB)とアナログを両輪にします。例えばただ、チラシを配るだけではなく東京から“チンドン屋”さんを呼んで街へ出る。何十年ぶりに見たと涙ぐむ方がいる。外食は味だけでなく、街の記憶や高揚感も含めた“娯楽”だと確信しています。

さらに地元である三条の金物の土壌をいかし、厨房機器の手配や導入サポートも内製化。クリエイティブ&マーケティング事業部のバックヤードにはデザイナーやWEB担当、インバウンド・英語対応のスペシャリスト(TOEIC満点)が在籍し、メニューやSNS、データ分析までワンストップで回せるのが強みです。

挑戦と学び

コロナ禍で“逆張り”してでも守ったもの

コロナ禍は正直、視界が真っ暗になる瞬間の連続でした。街に人が歩かない。サービス業の“笑顔の循環”が消える。
それでも私は、居酒屋文化が数年で終わるはずがないと信じました。深夜帯が空白なら、あえてそこへ。高級か低単価の二極化が進むなら、思い切って低単価の大衆酒場で勝負する__世の中の流れに“逆張り”してでも、常連が戻る未来を先に準備したのです。

社員にはむしろ給料を上げました。イレギュラーが続く現場を支えるのは人だから。自分の給与はほぼゼロにしてでも、仲間を守り、仲間に守られる関係を貫きました。
一方で、弁当販売や『青空こども大食堂』を企画し、約20店舗の仲間と“子どもは無料”の場をつくった。何千人も来てくれて、テレビにも取り上げられた。外食の力は、人の心をもう一度明るくすることだと感じました。
__原点を、あの時ほど強く感じたことはありません。

人づくり

“ほめる”がチームを動かす

現場では、まず“いいところを見つけてほめる”。社長の一言は人を動かす。だから、叱責でなく承認でエンジンをかけるのが私の役目です。もちろん厳しさが必要な場面は専務や幹部と力を合わせてしっかり向き合います。右腕としてマーケティングに長けていて飲食経験28年の羽賀専務、そして3人のマネージャーとともに、日々現場と会社を支えています。それぞれの得意分野を活かしながら、チーム一丸で店舗運営を磨き上げるのがクワッドフーズの強みです。

評価制度は再整備中で、職位ごとの給与帯を可視化し、努力や成果に応じて段階的に昇給していく仕組みにしています。アルバイトから社員、店長へ育った仲間もいます。勤務スタイルはライフステージに合わせて選択・切替可能(例:月10休/残業有無など)。

外国人社員も増え、言語や文化の違いは“寄り添って教える”。違いを力に変えるのがチームの成長です。また、店舗のメニュー表記には英語も取り入れており、外国人社員が英語での接客を担う場面も多く、インバウンドのお客様にも対応できる貴重な人材として、会社の大きな強みになっています。

そして何より大切にしているのは、お客様に“また来たい”と思ってもらえる店であること。
おいしい料理はもちろん、スタッフ一人ひとりの笑顔や気づかいが“心の満足”を生む。
その瞬間を見られることが、この仕事の一番の喜びです。
食で人を笑顔にできること、それ以上のやりがいはありません。

採用で重視するのは、笑顔・元気・継続力。凡事徹底ができる人は、どんな業態でも強い。トップダウンではなく、現場の提案が形になる“耳のある組織”であり続けます。

これから

国内外へ、そして“食の可能性”を更新し続ける

国内は新潟・長野を軸に、需要のある場所へ自ら動く。直近も長野県での新店準備が進行中です。事業は堅調に拡大し、さらなる成長を見据えた挑戦の段階に入っています。組織や評価制度の再構築を進め、これまでのスピードに“仕組み”という土台を加え、持続的に伸びる企業を目指しています。

海外では、カンボジア・プノンペンでの出店を準備中です。現地企業と協業し、現地スタッフによる運営を目指しています。
人が優しく、平均年齢も若い国。子どもを大切にする文化に触れ、「この国の人たちと一緒に仕事をしたい」と感じました。
日本の外食文化を根づかせ、いつか現地で10店舗規模まで展開したい。将来的には、飲食以外の事業(不動産など)も含めた多角化も視野に入れています。

外食は、単に食事を提供する場ではなく、“人と人が笑顔でつながる娯楽”だと思っています。
いいものを選んで、しっかり磨いて、それを地域に届ける。
それが、うちの会社のスタイルです。
そして、安心・安全を何より大切にし、スタッフ全員が「お客様の笑顔」を原動力に働ける環境を守り続けていきます。食で人を笑顔にできること、それ以上のやりがいはありません。

これからも、仲間とともに“外食の新しい価値”を創り出し、未来の食文化を切り拓いていきます。

会社情報

会社名略称. 株式会社クワッドフーズ
勤務先名 ■新時代/新潟駅前店/長岡駅前店/長野駅前店■馬喰ろう/新潟店/上越高田店■大衆娯楽ニクノコトブキ■バックヤード(クリエイティブ事業)
理念・使命 MISSION:外食という一番身近な娯楽で お客様と仲間を幸せにする。
VISION:心を満たす価値を提供する。 「ありがとう」と「笑顔」を与え合うことで、物心ともに豊かになる。
VALUE:凡事徹底
一.決められた当たり前のことを当たり前にやり続け、絶対に勝手にやめない。
一.お客様や仲間のしてほしいことをし、してほしくないことを絶対にしない。
一.気にしーであれ。サービスとは気を遣うこと。
本社住所 新潟県三条市本町4丁目1-8
代表者名 代表取締役 山田 喜嗣様
1年後〜3年後の目標 10億円企業の達成を大きな節目とし、次のステージを視野に入れています。
国内では新潟・長野を中心に、需要のあるエリアへ柔軟に出店を進めるとともに、評価制度のブラッシュアップや組織の仕組みづくりにも注力。
海外では、カンボジアでの出店を皮切りに、現地人材の育成を通して“日本の外食文化”を根づかせたいと考えています。
また、社員同士の交流や海外視察など、働く環境面の充実も進めながら、誰もが「この会社で成長できた」と思える舞台を整えていきます。
こんな人に会いたい 笑顔と元気を持ち、前向きに挑戦を楽しめる人。
“凡事徹底”を続けられる人。
そして、チームで成果を出す喜びを知っている人。
飲食業に限らず、変化を恐れずに成長していける仲間と一緒に、これからの食文化を創っていきたいと思っています。
事業内容 飲食店事業 / フランチャイズ事業 / 厨房器具販売事業 / 飲食店経営 企画・コンサルティング事業 / マーケティング事業 / インバウンド・海外飲食店事業 / クリエイティブ事業
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【HP】https://quadfoods.net/

取材者情報

今回の社長へのインタビュアーのご紹介です。
「話を聞きたい!」からお問い合わせを頂いた場合は運営会社の株式会社採用戦略研究所を通して、各インタビュアー者よりご連絡させて頂きます。

取材者名 ㈱採用戦略研究所 小林
住所 新潟県長岡市山田3丁目2-7
電話番号 070-1476-9740
事務所HP https://rs-lab.jp/

話を聞きたい!