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上を向いて、挑む。1920年の創業から、地域の“暮らし”を支える会社へ【代表 島田奏大氏】

株式会社島田組

100年の線路の上に立って

心に掲げた想い

私たち島田組の歴史は、1920年から始まります。
上越線の敷設が進んでいた時代に、線路に敷く“砕石”を川から運び、国鉄へ納める採石業からスタートしました。

雪の多い南魚沼では、線路沿いの除雪も長く担ってきました。湯沢や石打から小千谷、長岡あたりまで__先人たちが人を集め、黙々と雪と向き合ってきた歴史があります。
そして今、私は四代目として、その延長線の上に立っています。

実は、最初から家業を継ぐつもりはありませんでした。
社会に出て、外の景色を見て、自分の人生をどう生きたいかを考えていたころ先代の父から声をかけられ意識が変わりました。心の準備は完璧ではなかったけれど、不思議と迷いはありませんでした。

入社後は経営に回ったとはいえ、除雪の責任者を任せてもらったり、小さな現場を持たせてもらったり。“会社の空気”と“そこで働く人”を知る時間をいただけたことは、私にとって大きな土台になりました。

そして何より子どものころ、私の周りには「こうなりたい」と思える大人が多くありませんでした。だからこそ、地域に“かっこいい大人”を増やしたい。仕事を通じて、誰かの人生が変わる瞬間が生まれてほしい。

大人が一番長く過ごす場所は、職場です。
ならば会社こそ、人が育ち、人が輝き、人が変われる場所であるべきだ__
そんな想いが、私が島田組を継ぐ時に心に掲げた想いです。

三つの柱で地域を支える

暮らしを動かす島田組の仕事とは

島田組の仕事は、大きく分けて建築・土木・鉄道の三つの柱で成り立っています。
「建設業って具体的にどんなことをしているの?」と聞かれたら、まずはこの三つを思い浮かべてください。

■ 建築

建築といっても、私たちは、一般住宅から企業、店舗、クリニック、ホテルなどの非住宅建築まで、暮らしを支えるあらゆる建物を手がけています。事業の比率としては、地域経済の基盤となる後者が中心であり、住宅は全体の5%ほどです。しかし、規模の大小にかかわらず、地域の事業が動き、人が集い、暮らしが豊かに続いていく__そんな未来の「場」づくりに貢献することが、私たちの使命です。

■ 土木

道路、橋梁、トンネル、河川といった主に地域の基盤をつくるのが土木の仕事です。
“人が暮らしていける環境そのもの”を整える大切な仕事で、創業期の除雪や線路まわりの工事も、この延長線にあります。

■ 鉄道

そして島田組の大きな特徴が、鉄道工事をできること。
これは創業時のルーツそのものです。

鉄道の仕事は、
・駅舎などの建築
・トンネルや橋などの土木
・線路そのもののメンテナンス(軌道工事)
と多岐にわたります。

ただ、この分野は特別です。
JRさん独自の資格、厳しいルール、電車が止まっている夜中の作業。
新規参入がとても難しい“ニッチ”な世界。
だからこそ、島田組が100年以上続けてこられたのは、先人たちが築いてきた“信頼そのもの”のおかげなんです。

“誠実さ”が息づく場所

島田組の空気は、人がつくる

そして何より、私が一番誇りに思っているのは、誠実に向き合う社員の姿勢です。
決められたラインで終えてもいいはずの除雪でも、
「黒い路面が見えるまで仕上げるのが、俺たちの誇りだ」と自然に言える社員がいる。

限られた時間や厳しい条件の中でも、
“もっと良いものをつくりたい”
“お客さまに喜んでもらいたい”
そんな想いがどの現場にも流れていて、技術よりも前に“人としてどう向き合うか”を大切にしている姿が、島田組らしさそのものだと感じています。

私が入社した頃は、皆まじめで、黙々と仕事をこなす雰囲気がありました。
雑談も少なく、部署間のつながりも今ほど強くはなかった。
けれど今は、困っている人がいれば自然と手が伸び、声を掛け合う姿が当たり前になり、現場でも事務所でも、空気が少しずつ柔らかくなってきました。

40代が一番多い、ひし形の年齢構成。
これは、離職が少ないということでもあります。
転職で入ってきた人が多い中で「居心地が良い」「働きやすい」と言って残ってくれる人が多いのは、「困ったら助ける、基本は任せる」という、絶妙な距離感があるからだと思います。

ただ、建設の現場は優秀な人ほど“一人で現場を回せてしまう”構造があります。
それは誇らしい一方で、負担にもなりやすい。
ライフステージが変わると続けにくくなる場面もあります。

だからこそ今は、若い社員や女性社員も含めて“チームで現場を回す”未来へと組織をシフトさせています。現場監督を支えるアシスタント職をつくったり、DXを進めて負担を分散したり、複数人で案件を動かせる仕組みを整えている最中です。

この会社の歴史を支えてきた誠実さを守りながら、これからは仲間で前に進む島田組へ。
そんな変化を、全員で少しずつ形にしているところです。

“会社づくり”の再構築

上を向いて挑む組織へ

私が代替わりしたタイミングでまず取り組んだのは、島田組の“軸”を言葉としてはっきり示すことでした。

これまで先代も社員も大切にしてきた想いは確かにありました。
そこで、理念・ミッション・ビジョン・バリューを新に掲げ、会社のロゴ、制服、オフィスも刷新しました。見えるものが変わると、気持ちも自然と前を向く。
「上を向いて、挑む。」
その姿勢を、会社全体で体現するための第一歩でした。

社内では 「社長プロジェクト」 を立ち上げ、三つのテーマを設定しました。

・採用
・社内のつながりづくり
・DX(業務改善)

「会社をもっとよくしたい」
「人が働きやすい環境をつくりたい」
そんな想いを持つ社員が、自ら手を挙げて動き出してくれたのは、とても大きな変化でした。

さらに、社外パートナーを招き、採用戦略や組織づくりを伴走してもらいながら、会社全体で“人を育てる会社”へと舵を切るきっかけにもなりました。

社員研修も、ただ座って聞く講義ではなく、実際にプロジェクトに取り組みながら学ぶスタイルへシフト。「学びながら動く」「動きながら変わる」ことが、島田組の成長のスピードをぐっと押し上げています。

すべては“この会社を未来につなぐために”積み重ねてきた取り組みです。

地域とともに未来をつくる島田組へ

次の100年をつくる挑戦

これからの島田組を考えるとき、私がずっと胸に持っている想いがあります。

それは、「社員が外から褒められる会社にしたい」ということです。

新聞に取り上げられる取り組みをつくるのも、自治体や地域企業と積極的にコラボするのも、空き家活用や移住支援、地域人事部といった新しいプロジェクトを広げているのも__

根っこにあるのはすべて、社員の頑張りが外の世界から見えるようにしたいという想いです。

大人だって、誰かに認められたら嬉しいし、褒められたらもっと強くなれる。
子どもが親を誇らしく思うように、社員の家族や地域の人たちが「島田組の人、すごいね」と言ってくれたら、その言葉がきっと社員を次の一歩へ押してくれると思うんです。

そんな“外からの光”が、また会社の力になり、地域の未来を動かしていく。

島田組が目指すのは、
単に建物やインフラをつくる会社ではなく、人の力で地域を良くしていく会社。

地域の暮らしを支え、
次の世代が胸を張って働ける場所を残し、誰かの人生にそっとプラスになる存在でありたい。

挑戦はまだまだ続きます。
社員一人ひとりが「上を向いて、挑む」その姿が、これからの島田組を、そして地域の未来をつくっていくと信じています。

会社情報

会社名略称. 株式会社島田組
勤務先名 株式会社島田組
本社住所 新潟県南魚沼市浦佐470番地6
代表者名 代表 島田 奏大様
1年後〜3年後の目標 これからの数年で、島田組が一番力を入れたいのは 「人を育てる仕組み」 をつくることです。

建設の現場は、一人で全部こなせてしまう人ほど、気づけば負荷が大きくなりやすい世界。
だからこそこれからは、若手も女性もベテランも、チームで現場を回せる体制をしっかり整えていきたいと思っています。

その中でも特に力を入れるのが、“第一世代のリーダーづくり”。

社内から役員レベルまで育つ人材を生み出し、次を担う幹部候補の育成に本格的に着手します。

・現場監督+アシスタントのチーム制
・DXによる負担分散
・プロジェクト型研修
・社長プロジェクトの継続

これらを組み合わせながら、「ひとりではなく、仲間で動く」組織へ。
その基盤づくりを、未来へ向けた最初のステップとして積み重ねていくつもりです。
こんな人に会いたい 島田組が迎えたいのは、「自分の人生を、自分で決めて生きたい」そんな人です。

誰かが敷いたレールの上をなんとなく歩くのではなく、自分で選んだ道に責任と喜びを持って進める人。

そしてその選択が、自分以外の誰か、家族でも地域でも次の世代でもいい__
誰かのためにつながっていくことに、少しでも価値を感じられる人。

私たちは、“上を向いて、挑む”
その言葉を、日々の働き方で体現していく仲間を増やしていきたいと思っています。
事業内容 ■土木部:道路・河川等、鉄道施設(ホーム等)の保守・営繕
■建築部:建物(住宅・ビル・工場等)設計・施工、鉄道施設(駅等)の保守・営繕
■軌道部:上越線ほか近郊の鉄道施設(線路等)の保守・営繕
■住宅事業部:注文住宅の設計・販売・運用までのトータルサポート
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【HP】https://simadagumi.co.jp/
【Instagram】@shimada.urasa

取材者情報

今回の社長へのインタビュアーのご紹介です。
「話を聞きたい!」からお問い合わせを頂いた場合は運営会社の株式会社採用戦略研究所を通して、各インタビュアー者よりご連絡させて頂きます。

取材者名 ㈱採用戦略研究所 小林
住所 新潟県長岡市山田3丁目2-7
電話番号 070‐1476‐9740
事務所HP https://rs-lab.jp/

話を聞きたい!