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“形になる前”をつくる仕事。燕が育てた金型技術と挑戦【代表 佐野哲郎氏】

有限会社佐野一鉄工

父が築いた道を、自然に歩き出した日

遊び場は工場。ものづくりの原点に育った。

私の父が創業者になります。
最初は個人事業から始まり、さまざまな出会いを経て、昭和61年に法人化。
そこから今の「金型」の仕事と出会い、現在の佐野一鉄工が形づくられました。
物心ついたころには、すでに自宅の隣に工場がありました。
遊び場のような感覚で中を走り回ったり、プレス機の下に入って父に叱られたり――。
そんな日常の中で、「何かを作る仕事をしているんだな」と感じていました。

「家業を継ぐ」と意識していたわけではありません。
ただ、大学を卒業するときに地元に帰るか、このまま就職するかを考えたとき、
自然と“帰る”という選択が浮かびました。

父からは「外で違う経験をしてこい」と言われ、
家業とはまったく異なる自動車販売の仕事に3年間携わりました。
そして頃合いを見て「そろそろ戻ってくるか」という話になり、26歳のときに地元へ。

現場に入り、ようやく仕事を覚え始めた矢先、父が病に倒れました。
今思うと、父もどこかでそのタイミングを感じ取っていたのかもしれません。
会社に入って間もなく代表を引き継ぐことになり、右も左も分からないまま“経営者”としての道を歩き出しました。

“形になる前”をつくる仕事

パイプ金型に強み。信頼は、技術と納期で積み重ねる。

うちの会社は、プレス金型の設計・製造をしています。
燕三条はものづくりの盛んな地域ですが、私たちはその中でも プレス機に取り付ける“金型” を専門にしています。

たとえばスプーンひとつ作るにも、実は金型が必要です。
金属をプレスすると、その形に“切り抜かれる”――その「型」を作っている会社、というとイメージしやすいかもしれません。

金型というのは、世の中のあらゆる製品をつくるうえで欠かせないもの。
だからこそ、私たちはこの仕事に誇りを持っています。

金型といっても分野はいろいろありますが、
うちは 自動車部品の金型をメインに手がけています。
特に パイプの成形や加工に関わる金型を得意としていて、
この地域の企業様からも継続してお声がけいただくことが多いですね。

たとえば、自動車のシートを製造しているメーカー様とは長いお付き合いがあります。
シートのフレームに使われるパイプ部分を任せていただくことも多く、
その分、信頼関係も積み重ねてきました。

そして私たちが一番大切にしているのは、納期です。
どれだけいい金型でも、必要なタイミングに間に合わなければ意味がありません。
だからこそ、お客様のニーズにできる限り寄り添い、
「頼んでよかった」と思っていただけるように動く――
それがうちの仕事の基本だと思っています。

人が育ち、技術がつながる場所

一人ひとりが“プロ”になれるように。時間をかけて、丁寧に育てる。

現在、社員は16名います。
何年か前には、女性社員が続けて入社してくれた時期がありました。
ものづくりに興味を持って飛び込んでくれたことが、素直にうれしかったですね。
今では現場に3名の女性社員が活躍してくれています。

仕事の分野は大きく分けて 設計・機械加工・組立(仕上げ) の3つ。
それぞれに奥深さがあって、簡単に身につく仕事ではありません。
だからこそ、いずれは「自分の分野のプロフェッショナル」になってほしいという思いがあります。

もちろん、金型づくりの現場は覚えることも多く、
育成には時間がかかる部分もあります。
ですが、長く経験を積んできたベテラン社員がしっかりと技術を持っているので、
その知識や技術をどう継承していくか――そこを大事にしたいと思っています。

金型の仕事は、ひとつのことだけできればいい、という世界ではありません。
設計、加工、調整……いろんな工程を理解していくことで、
どこのものづくりの現場に行っても通用する“本物の技術”が身につきます。

まだまだ細かい部分に課題はありますが、社員一人ひとりが確かな技術を手にし、
自分の成長を実感できるような会社にしたいと思っています。

技術をつなぎ、地域へ開く会社へ

継続と挑戦。その先に、社会にひらかれたものづくりを。

これからの会社として、一番大切にしたいのは技術をしっかり継承していくこと です。
長い時間をかけて積み上げてきた技術や、取引先の皆さまとの関係があります。
まずはそれを“途絶えさせない”こと。
それが、これからの佐野一鉄工の大きな目標だと思っています。

ただ、守るだけではなく、新しい業界の仕事にも挑戦していきたいと考えています。
これまでは社内だけで完結することが多かったのですが、
これからはもっと外に目を向けて、社会に貢献できるような会社づくりにも
力を入れていきたいと思っています。

その一つとして、学生向けの見学会や出前授業にも挑戦してみたいですね。
将来を担う若い世代に、ものづくりの魅力を知ってもらえる機会をつくれたらと思っています。

そして何より、社員の誇りを育てたい。
みんなが「自分たちの仕事はすごいんだ」と胸を張れるような会社にしていきたいんです。
金型の技術は、日本のものづくりを支える大切な基盤です。
その価値を社員自身が感じ、自覚できる環境にしたいと思います。

会社情報

会社名略称. 有限会社佐野一鉄工
勤務先名 有限会社佐野一鉄工
本社住所 新潟県燕市小池3330‐10
代表者名 代表取締役 佐野 哲郎様
こんな人に会いたい ものづくりに興味を持ってくれる方と出会えたら最高ですね。
この業界で「やってみたい」「挑戦してみたい」と選んで来てくれる人がいたら、とても嬉しいです。

金型づくりは覚えることも多くて決して簡単ではありませんが、
その分“自分の技術として残るもの”があります。
興味を持って飛び込んでくれる方なら、きっと楽しさもやりがいも感じてもらえるはずです。
事業内容 プレス金型/設計/制作
メッセージ ものづくりって、本当にいろんな形があります。
仕事の種類も方法も一つじゃない。

特に燕市は、技術も歴史もあって、本当に誇れる地域だと思っています。
この街の“土台”には、必ずものづくりがあります。

将来どんな道に進んだとしても、
「ものづくりのまち・燕市」で育ったことを、
どこかで思い出してくれたら嬉しいですね。

燕三条から世界に羽ばたいている製品はたくさんあります。
ぜひ、そんな製品に触れる機会を増やして、
少しでも興味を持ってくれたら――
この地域で働く一人として、すごくうれしいです。
その他 こちらもご覧ください‼
https://www.sanoichi.co.jp/

取材者情報

今回の社長へのインタビュアーのご紹介です。
「話を聞きたい!」からお問い合わせを頂いた場合は運営会社の株式会社採用戦略研究所を通して、各インタビュアー者よりご連絡させて頂きます。

取材者名 ㈱採用戦略研究所 土田
住所 新潟県長岡市山田3丁目2-7
電話番号 070‐6433‐5645
事務所HP https://rs-lab.jp

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